2007年09月02日

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

エヴァンゲリオンの「エ」が「ヱ」で「オ」が「ヲ」だから・・・

eva-2.jpg

9月1日に「エヴァンゲリオン」が再度描き直されて劇場公開となった。
実を言うと、ぼくはエヴァをリアルタイムで見ていない。
もっと言えば、いまだ完全に見てはいない。
弟はかろうじて深夜テレビで放送していたのを見ていたようだが、
ぼくにはまったくピンと来なかった。
あれだけ世間が大騒ぎし社会現象化したエヴァだったが、
ぼくは客観的に静観することとなった。

エヴァの最初のテレビ放送は、
1995年10月〜1996年3月の期間、テレビ東京系で夕方18時30分から
オンエアされている。
福岡での放送はおそらくリアルタイムではなく、少し遅れて深夜帯などで
放送されたのではないだろうか。もしくはぼくがチラ見した深夜帯のは再放送
だったかもしれない。そのときの放送は多分最終話の一つ前で、
碇シンジの深層心理を描いているような意味のわからないものだったのを記憶している。

そのときぼくはすでに25歳という年齢に達しており、興味の対象がアニメーションから離れていたこともあり、エヴァの魅力に引き付けられなかった。

そして、テレビ放送が終了するや否や、絶賛とバッシングの嵐が同時に起こった。
ぼくが見たあのエンディングがあまりにも視聴者の意表をついたからのようだ。
「これは自己開発セミナーのなにものでもない」「宗教がかっている」などの
バッシングを受け、さらにそれを補う形で公開された2本の劇場作品も
当初の予定と食い違い、さらなる賛否両論を巻き起こしたそうだ。
ぼくは蚊帳の外だったので、対岸の火でしかなかったが・・・

ぼくがエヴァに間接的ながらも知ったのは、アニメではなくパチンコであった。
しかし、そこに流れる映像や音楽はアニメおたくのぼくを魅了するには十分だった。
それで、Yahoo!動画が無料放送をしたのを機にテレビシリーズを全部見ようと
したのだが、しかし途中で飽きてしまって結局全部を見ていない。

ぼくの中でエヴァはどうしても「ガンダム」の模倣にしか見えてならない。
というか「ガンダム」の完成度の高さ故に、どうしても比較してみてしまい、
純粋に見ることができないのが事実である。

もともとぼくの庵野秀明とガイナックスとの縁は中学生の頃にまで遡る。
当時ぼくも漫画おたくとして、そういった連中とつるんでいた。
また「アニメージュ」「ジ・アニメ」「アニメック」「アニメディア」といった
アニメ雑誌を毎月2冊は買っていた気がする。
そんな中で、とても可愛いとは言えないが、とても漫画の上手な同級生の女の子が
好んで描いていた美少女キャラは、当時マニアしか絶対にしらない、
1981年の第20回日本SF大会(DAICON3)の
オープニングアニメーションのキャラであった。
このとき岡田斗司夫に依頼されオープニングアニメを作ったのが庵野秀明ら
大阪芸術大学の連中で、これを機に「ダイコンフィルム」というアニメや
特撮の自主映画の制作集団が誕生し、それがガイナックスの母体となった。

だから、この当時のアニメ制作の現場の雰囲気はよく理解できる。
後に「マクロス」や「うる星やつら」などといった作品が生み出されるように、
明らかに「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」などからは逸脱していく
ストーリーや構成が生み出され、そしてそれが現代の日本アニメーションの
ある意味でスタンダードを形成したのだと思う。

それが、例えばハリウッドのウォシャウスキー兄弟のように、日本アニメーションの純粋でかつチカラのあるファンによって、日本のアニメは国際的な評価を得、
日本政府は血迷って国策にしてしまうぐらいに価値レベルが上がってしまった。

エヴァにしても、いまだハリウッド実写化の噂は消えていないようで、
そういえば、大友克洋の「アキラ」や鳥山明の「ドラゴンボール」も
ハリウッドでの実写化の噂はいまだにあるわけで、同程度に話題になっている。

しかし、話は戻るけれども、エヴァが「ガンダム」の焼き直しであり、
アムロやカミーユらよりも、さらに屈折した生き方を碇シンジに強いているのは事実だ。
それはその世代の表現手段の違いでぼくは理解しようと思うのだが、
ただいまだに全部を見ることのできない自分がいることも事実で、
だから今回再編集の『“ヱ”ヴァンゲリ”ヲ”ン』が
ぼくをきちんと裏切ってくれるのであれば、
もしかしたらぼくもすべてを受け入れられるぐらいに
理解できるのかもしれない。

ぼくは、エヴァを嫌いではないし、多分同世代にあればはまっていただろう。
それは「ガンダム」がきちんと証明してる。
しかし、世代がすこしずれただけで、素直に受け入れられない事実に
エヴァの違和を感じるのだ。
それは、庵野がずっと言われ続けたことで、
あのとき終わり損ねたエヴァを今になって庵野はきちんと終わらせようとしているのだと思う。
だったら、ぼくはそれを素直に受け止め、その完全なる最後を見届けたい気がする。
でも、いまだオリジナルさえも受け入れることができず、エヴァのなにも分かって
いない自分がいったいどこまで庵野の真意に近づけるのか・・・

だからこそ、庵野には今度こそきちんとエヴァを終わらせてほしいのだ、ぼくのエヴァも含めて。

eva.jpg

原題:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
監督:摩砂雪、鶴巻和哉
原作、脚本、総監督:庵野秀明
音楽:鷺巣詩郎
キャラクターデザイン:貞本義行
テーマソング: 宇多田ヒカル 『Beautiful World』
メカニックデザイン:山下いくと
新作画コンテ:樋口真嗣、京田知己
声の出演:緒方恵美(碇シンジ)、林原めぐみ(綾波レイ)、三石琴乃(葛城ミサト)、山口由里子(赤木リツコ)、立木文彦(碇ゲンドウ)
公開:2007年9月1日(クロックワークス)

公式サイト:http://www.evangelion.co.jp/
posted by Kadwaky悠 at 17:02| ロサンゼルス ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 邦画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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